ギャンブル依存は男性に多い?

ギャンブル依存は男性に多い?切っても切れない関係の理由と対策

2025年2月19日 投稿者: トライフィール

ギャンブルにハマる男性

宝くじに並ぶ男性

あなたは、ギャンブル依存になっていませんか?

ギャンブルとは、お金などものを賭けて、偶然性や技能によって結果が決まる行為です。
代表的な種類には、競馬、競輪、競艇などの公営競技、パチンコ、スロット、宝くじなどがあります。

日本におけるギャンブル市場は非常に大きく、参加人口も多いのが現状です。
公益財団法人日本生産性本部の調査によると、2020年のパチンコ・パチスロ市場の規模は約15兆円に達します。
これに公営ギャンブルの売上約9兆円を加えると、約24兆円という規模に達します。
※参考 『パチンコ業界WEB資料室

その一方で、ギャンブルへの衝動を抑えられない依存症に苦しむ方も多くいます。
厚生労働省の調査によると、ギャンブル依存症の疑いがある人は、男性が女性よりも圧倒的に多いことが示されています。
また、ギャンブル依存症が原因で、借金や家庭崩壊、犯罪などの問題を引き起こす事例も少なくありません。

なぜ男性はギャンブルにハマりやすいのでしょうか?
この記事では、男性がハマるメカニズムについて、解説します。

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男性心理とギャンブル

貢ぐ男の愛情と承認欲求

一般的に、男性は競争心が強く、リスクを冒してでも達成感を求める傾向があります。
そして、こうした心理的特徴は、ギャンブルと深く結びついています。

男性は、結果がどうなるかわからないスリルや、勝利したときの優越感を強く求めます。
そして、それを満たす手段としてギャンブルに魅力を感じやすいのです。

また、男性社会においては、しばしばステータスシンボルとして扱われることがあります。
男性が高額な賭けをするのは、自分の財力や度胸を誇示する機会でもあるのです。

さらに、感情を表に出すのが苦手な男性にとって、ギャンブルはストレス発散の手段となることがあります。
日常生活での不満や不安を、ギャンブルによって一時的に忘れようとするのです。
しかし、このような行動は、習慣化するとギャンブル依存症へと発展する危険性もあります。

ギャンブルと男性心理の関係は、一概に良し悪しを判断できません。
しかし、依存に陥らないためには、自分の心理状態を正しく理解し、健全なストレス発散方法を見つけることが大切です。

男性がギャンブルにハマりやすい理由

戦う男性

ギャンブルは、古今東西、多くの男性を魅了してきました。
その魅力は、一攫千金を夢見る射幸心、競争に勝ちたいという欲求、あるいは日々のストレスからの解放など、多岐にわたります。
しかし、その背後には、男性特有の要因が複雑に絡み合っていることも見逃せません。

ここでは、男性がギャンブルにハマりやすい理由について、多角的に考察していきます。

①生物学的・身体的要因

男性がギャンブルにハマる理由の一つとして、生物学的・身体的な要因が挙げられます。

テストステロンの影響

男性ホルモンであるテストステロンは、リスクテイキング行動と深く関わっていることが研究によって示されています。
テストステロン値が高い男性は、そうでない男性に比べて、よりリスクの高い行動をとりやすい傾向があるのです。

ギャンブルは、まさにリスクテイキングの典型的な例。
そのため、テストステロンの影響を受けやすい男性には、特に魅力的な存在となります。

脳の報酬系

ギャンブルは、脳の報酬系を活性化させる作用があります。
報酬系とは、ドーパミンなどの神経伝達物質が放出され、快感や高揚感をもたらす脳の領域のことです。

ギャンブルで勝利したときなどは、脳内ではドーパミンが大量に放出されます。
実は、この快感が繰り返す動機となるのです。

男性は、女性に比べてドーパミンの分泌量が多い傾向があります。
このことも、男性がギャンブルにハマりやすい理由の一つとして考えられます。

遺伝的要因

ギャンブル依存症には、遺伝的な要因も関与していると考えられています。
例えば、家族や親族にギャンブル依存症の人がいる場合、その傾向を受け継ぐ可能性が高まるという研究結果があります。

ただし、ギャンブルは遺伝的な要因だけで、決定されるわけではありません。
環境的な要因も絡み合って発症するため、多角的な分析が必要です。

②心理的・行動的要因

男性がギャンブルにハマりやすい理由として、心理的・行動的な要因も無視できません。

リスクテイキングの傾向

男性は、一般的にリスクを冒すことを好む傾向があります。
これは、進化の過程で、狩りや縄張り争いなど、リスクを伴う行動が求められてきたことと関連があると考えられます。

ギャンブルは、まさにこのリスクテイキングの欲求を満たす格好の手段です。
そのため、一攫千金を夢見るスリルは、男性にとって大きな魅力となります。

「勝負」に対する高揚感と達成感

男性は、「勝負」に勝つことで高揚感や達成感を得ます。
そのため、勝負の場であるギャンブルで、男性は自分の力を試そうとします。
そして、勝利の快感は大きな報酬となり、繰り返す動機となります。

ストレス・不満の解消

仕事や家庭でのプレッシャーを抱える男性にとって、ギャンブルはストレスや不満を解消する手段となることがあります。
ギャンブルに没頭すれば、一時的に現実の辛さを忘れ、気分転換になります。
しかし、これが習慣化すると、依存症に陥る危険性が高まります。

自己評価の回復手段、自己肯定感

ギャンブルで勝利することは、男性に自信を与え、自己評価を高める効果があります。
特に、社会的成功を感じられていない男性や自己肯定感が低い男性にとって、ギャンブルは自己肯定感を得るための手段となることがあります。
しかし、ギャンブルに依存すると、自己評価を得るために習慣化し、抜け出せなくなる可能性があります。

③社会的・文化的要因

男性がギャンブルにハマりやすい背景には、社会や文化的な要因も深く関わっています。

「男らしさ」のイメージ

社会的に求められる「男らしさ」のイメージは、男性に大きな影響を与えます。
「強い男性」「勝負に強い男性」といったステレオタイプなイメージは、男性がギャンブルにのめり込む要因の一つとなり得ます。

ギャンブルで勝利することは、これらのイメージに合致する行為です。
そして、男性としての自信や優越感を得る手段ともなり得ます。

仲間との交流・コミュニケーションの場

ギャンブルは、仲間との交流やコミュニケーションの場としても機能します。
同僚や友人との付き合いでパチンコ、競馬、オンラインカジノなどに通うことは、男性にとって自然な行為であり、仲間意識を形成する上で重要な役割を果たします。
しかし、この行動は、ギャンブル依存を固定化させる要因にもなり得ます。

メディア・広告の影響

男性向けのセールス広告やテレビ番組、YouTubeなどの娯楽メディアは、ギャンブルを肯定的に描くことがあります。
そのため、これらのコンテンツは、男性にギャンブルへのハードルを下げさせ、ギャンブルを気軽に始めるきっかけにもなっています。

特に、若年層の男性はメディアの影響を受けやすく、ギャンブルに対する抵抗感が薄れてしまうことがあります。

ギャンブル依存の予防策と対策

家計管理にこだわる妻

ギャンブル依存症は、個人の人生を崩壊させるだけでありません。
時には、家族や社会全体にも深刻な影響を与える深刻な問題です。

しかし、ギャンブル依存症は、取り組み方次第で克服することが可能です。
適切な予防策と対策を講じれば、発症を未然に防ぎ、依存症に陥ってしまった人も回復できます。

ここでは、ギャンブル依存症の予防策と対策について解説します。

①個人での対処法

ギャンブル依存症からの脱却は、簡単ではありません。
しかし、個人での努力と工夫によって、克服への道を開くことも可能です。

自己認識と知識の向上

まず、自分がどの程度依存しているのか、客観的な把握が重要です。
例えば、ギャンブル依存症のチェックリストや相談窓口を利用し、現状を正確に認識しましょう。

また、ギャンブル依存症に関する正しい知識を身につけることも大切です。
依存症のメカニズムや治療法、自助グループに関する情報を収集し、自分に合った対策を見つけるための参考にしましょう。

ストレス管理と代替行動

実は、ストレスや不満を解消するために、ギャンブルにハマるケースが多々あります。
このようなケースでは、以外の方法でストレスを解消することが重要です。
趣味や運動、カウンセリングなど、自分に合ったストレスマネジメント方法を見つけましょう。

また、ギャンブルとの接点を、物理的に断つことも効果的です。
例えば、お金を簡単に引き出せない口座に移したり、クレジットカードを解約する。
他にも、関連情報を遮断したり、ギャンブルをする場所に行かないようにしたり、時間帯に他の予定を入れたりすることが考えられます。

周囲へのサポートを求める

家族や友人にギャンブルをやめると宣言することも、克服への第一歩となります。
そうすれば、周囲のサポートを得ながら、依存症と戦えるでしょう。

また、ギャンブル依存症の自助グループに参加することも効果的です。
同じ悩みを持つ仲間と交流することで、孤独感を解消し、互いに励まし合えます。

②家族・友人のサポート

最もギャンブル依存症からの回復に大切なのは、家族や友人のサポートです。
まず、家族や友人が、依存症は病気であることを認識しましょう。

そして、本人と積極的にコミュニケーションをとることが重要です。
本人と話し合い、問題意識を共有しましょう。

ただし、本人を頭ごなしに非難したり、否定してはいけません。
「一緒に解決策を探したい」という姿勢で接することが大切です。

また、専門家や相談機関のサポートを求めることも重要です。
精神科医やカウンセラー、ギャンブル依存症の自助グループなどに相談し、適切なアドバイスや治療を受けることを勧めましょう。

依存症者にとって、家族や友人は、最も身近な存在です。
そして、回復を支える上で大きな力でもあります。
温かい理解とサポート、そして適切なアドバイスは、依存症者が回復への道を歩む上で、かけがえのない支えとなるでしょう。

③社会的対策

ギャンブル依存症は、個人の問題としてだけでなく、社会全体で取り組むべき課題です。

教育・啓発活動

ギャンブル依存症の予防には、教育・啓発活動が重要です。
そのため、学校教育や企業研修において、その危険性や予防策に関する情報を発信する必要があります。
特に、若年層に対しては、正しい知識を周知することが大切です。

また、ギャンブル関連の広告や宣伝についても、規制を強化する必要があります。
射幸心を煽るような広告や、未成年者をターゲットにした広告は、厳しく規制すべきです。

医療・相談体制の充実

ギャンブル依存症患者に対する医療・相談体制の充実も必要です。
専門医による治療やカウンセリング、リワークプログラムなどの社会復帰支援を充実させる必要があるでしょう。

また、ギャンブル依存症に悩む人やその家族が、気軽に相談できる窓口も重要です。
電話相談やオンライン相談など、多様な相談手段を用意することで、より多くの人が支援を受けられるようにする必要があります。

自助グループの活性化

自助グループは当事者同士が支え合い、回復を目指す重要な役割を果たします。
社会は自助グループの活動を支援し、より多くの人に利用してもらえるようにする必要があります。

また、サポートコミュニティを充実させることも重要です。
同じ悩みを抱える人たちが、気軽に交流し、情報を共有できる場を提供する。
そうすることで、孤独感を解消し、回復への意欲を高められます。

まとめ

ギャンブル依存からの回復

この記事では、男性がギャンブルにハマりやすい背景について、生物学的、心理的、社会的な要因から多角的に考察してきました。
ギャンブル依存症には、男性ホルモンの影響、リスクテイキングの傾向、男らしさのイメージ、仲間との繋がり、メディアの影響など、様々な要因が複合的に作用していることがご理解いただけたかと思います。

しかし、重要なのは、男性だからといって必ず依存するわけではないということです。
ギャンブル依存症は、決して恥ずべきものではありません。
誰にでも起こりうる病気であり、適切な治療とサポートを受けることで回復できます。

社会全体でギャンブル依存症に対する理解を深め、偏見をなくす。
そうすることが、早期発見や治療へとつながります。

もし、周囲に悩んでいる人がいたら、声をかけ、支援の手を差し伸べてください。
ギャンブル依存症は、決して一人で抱え込める問題ではありません。
社会全体の理解と協力によって、ギャンブル依存症のない社会を目指しましょう。

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トライフィール
トライフィール
パートナーと一緒に生きていくための、様々なヒントを紹介していきます。
男と女のすれ違いは、お互いの違いや特徴を理解できていないことが大きな原因。一緒に理解していければ、きっと心は近づいていきます。
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