結婚退職で生涯賃金はどう変わる?

結婚退職で生涯賃金はどう変わる?キャリア中断のリスクを比較!

2024年3月11日 投稿者: トライフィール

結婚退職を選択する女性

結婚退職を選択する女性

あなたは結婚退職すると、どれだけ生涯賃金が変わるか知っていますか?

結婚は新しい人生のスタートであり、二人の生活スタイルが大きく変わる節目です。
特に、女性は結婚とともに、いくつもの生活スタイルの選択肢が生まれます。
その中には、結婚を機にこれまでの仕事を退職する女性もいます。

厚生労働省「第10回21世紀成年者縦断調査」(平成23年)によると、結婚を理由に仕事を辞める女性の割合は27.7%とのことです。
その内訳を見ると、なんと退職者の約74%が正社員でした。

結婚退職を選ぶ理由は多岐にわたります。
代表的な理由としては、家庭と仕事の両立の難しさ、配偶者の収入に依存する生活への移行、または専業主婦としての生活を望むためなどです。
実は、これらの選択は、女性のキャリアや生涯賃金に大きな影響を与えます。

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結婚退職で生涯賃金はこれだけ変わる!

夫の無駄遣いに納得いかない妻

女性が結婚退職した場合、その生涯賃金はどのように変化するのでしょうか。
ここでは、正社員として働き続けた場合、結婚後にパート労働を選んだ場合、そして専業主婦として生活した場合の3つのシナリオに分けて、それぞれの生涯賃金のおおよその金額を見積もります。
まずは、結婚退職が女性の経済的将来に与える影響を確認してみましょう。

①生涯、正社員の場合

独立行政法人労働政策研究・研修機構は、2022年の統計で女性の生涯賃金を集計しています。

  • 大学・大学院卒 2億1240万円
  • 高専・短大卒 1億7250万円
  • 高校卒 1億4960万円

この金額は、卒業から60歳までフルタイムの正社員として勤務した場合です。
なお、ここに退職金は含まれていません。

②結婚後、専業主婦の場合

次に、結婚して、専業主婦になった場合を計算します。
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとに計算すると、学歴別の27歳までの賃金は以下の通りになります。

学歴賃金合計差額
大学卒1398万円(22~27歳)1億9842万円
高専・短大卒1864万円(20~27歳)1億5386万円
高校卒2358万円(18~27歳)1億2602万円

なんと、大学卒の場合、約2億円のマイナスとなってしまいます。
これは生涯を正社員で働いた場合の、約6.6%です。

③結婚後、パート労働の場合

それでは、結婚退職後、パートで働いた場合はどうでしょうか?
こちらも「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、パートの平均年収は約193万3000円
これを27歳から60歳までの33年で計算します。

学歴生涯賃金差額
大学卒7777万円1億3463万円
高専・短大卒8244万円9006万円
高校卒8739万円6221万円

この場合、同じ60歳まで働くと、大卒で1億3000万円以上の差額が発生します。
これは正社員で働き続けた場合の、約36.6%にすぎません。

キャリアを中断するリスク

キャリアを中断するリスク

日本では、結婚退職後に正社員として再就職するのは簡単ではありません
特に、専門技能を持たない職種では、この傾向がより顕著です。

確かに、育児のことを考えると、現状の社会支援は充分ではありません。
そのため、多くの家庭が、子育てと仕事の両立に苦心しています。

しかし、少しずつではあるものの、企業の育児支援は進みつつあります。
会社による差はあるものの、働きながら子育てという選択ができるかもしれません。

実際、60歳まで働き続けた場合を考えてみましょう。
正社員とパートでは、生涯賃金において1億3000万円の差が生じます。
これは男性の生涯賃金が2億7000万円の約半分に相当します。

これだけの収入があれば、住宅購入や教育費など、家庭における金銭的リスクの大部分を回避できます
結婚退職を考慮する場合は、キャリアを中断することのリスクをしっかりと認識し、長期的な視点で計画を立てることが重要です。

結婚退職後の対策

現在の日本では、正社員としての勤務は、時間的制約がとても多くあります。
そのため、家事や育児との両立が難しいことが、結婚退職の一因です。

そのようなケースでおすすめなのが、フリーランスとして働くことです。
フリーランスであれば柔軟なスケジュール管理が可能となり、家庭生活とのバランスを取りやすくなります。

現在、日本ではフリーランスとして働く環境が急速に整備されつつあります。
法律の後押しやマッチングサイトの充実により、フリーランスとして働くことは、それほど難しくない環境です。

また、今ではフリーランスになる際の初期投資は、とても小さくなりました。
仕事によってはパソコン一台あれば始められ、自宅で働けます。
そうなれば、家事や育児との両立も、十分可能です。

もちろん、フリーランス特有の難しさも存在します。
収入の不安定さや自己管理の難しさ、案件獲得のための営業活動など、様々な課題があります。
しかし、これらの課題に対処する方法も、かなり充実しています。

結婚退職後のキャリア選択として、フリーランスは魅力的な選択肢となるでしょう。

まとめ

結婚退職後

ここまで、結婚退職による生涯賃金の変化について解説しました。
結婚退職は、女性に大きな経済的リスクをもたらす可能性があります。
特に、キャリアの中断は生涯賃金を大幅に減少させます。

その一方で、現代の日本では、企業による育児支援の拡充やフリーランスとしての働き方など、女性がキャリアを継続するための選択肢が増えています。
これらのメリットとデメリットをしっかりと理解すれば、将来を見据えた賢明な選択が可能です。

結婚退職を考える際には、長期的な視野で経済的な影響を検討して、自分のキャリアと生活のバランスの最適解を見つけていきましょう。

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