MBTI診断で性格分析

MBTI診断で性格分析!その歴史や仕組みを解説

2023年12月13日 投稿者: トライフィール

MBTI診断とは

MBTI診断とは

MBTI診断とは、自分の性格タイプを16種類に分類する性格診断テストです。
この診断テストは、自己分析やキャリア形成に役立てることを目的としています。
MBTIとは、Myers-Briggs Type Indicatorの略称で、アメリカの心理学者キャサリン・クック・ブリッグスとその娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズによって開発されました。

MBTI診断の特徴は、4つの性格特性軸によって自分の性格を分析することです。
これらの軸は、カール・ユングの心理学理論に基づいて設定されています。
さらに、各軸には、2つの対立する傾向があり、どちらにより近いかを診断します。
例えば、内向的・外向的の軸では、自分は人と接することでエネルギーを得る外向的なタイプ、自分の内面に向き合うことでエネルギーを得る内向的なタイプです。

このように、4つの軸それぞれについて、自分の性格タイプを診断します。
その上で、性格タイプを表す4つのアルファベット(例:INTJ)を導き出します。

また、MBTI診断の注意点としては、自分の性格タイプが固定されたものではないことです。
性格タイプは、本人の置かれた状況や経験によって変化する可能性が大いにあります。

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MBTI診断の歴史

診断をつくろう

MBTI診断の基礎となっているのは、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが1921年に出版した著書「心理学的類型」です。
この「心理学的類型」をベースに、ブリッグスとマイヤーズによって開発されました。

2人はユングの理論を実用的に応用できるように、自己申告型の質問紙を作成しました。
1942年に、最初の質問紙が完成。
そして、1943年に「ブリッグス・マイヤーズ・タイプ指標」という名称で公開されました。
その後、1977年、1987年、1998年に修正され、現在の「マイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標」という名称にいたっています。

その後、MBTI診断は欧米を中心に広く普及し、主に、企業内のチーム・ビルディング、リーダーシップ開発、ストレス・マネージメントやキャリア・プランニングのためのツールとして使われています。

MBTI診断 4つの軸

エニアグラムで診断

MBTI診断では、4つの指標を組み合わせて、自分の性格タイプを導き出します。
ここでは、その4つの軸について解説します。

①興味関心の方向性

外向性(E:Extraversion) ⇔ 内向性(I:Introversion)

最初の軸は、興味関心の方向性です。
これは、自分のエネルギーを得る源泉がどこにあるかということを表します。
そして、興味関心の方向性には、外向性と内向性の2つのタイプがあります。

外向性とは、社会や外界と接していく性質です。
このタイプは人との交流や活動を通してエネルギーを充電できます。
また、MBTI診断では、外向性をアルファベットのEで表します。

次に、内向性とは、自分の内面を追求する性質です。
このタイプは単独行動や静かな環境を好みます。
また、自分の内面に向き合うことや深く考えることでエネルギーを充電できることが特徴です。
この内向性は、アルファベットのIで表現します。

②認識の方向性

感覚型(S:Sensing) ⇔ 直観型(N:Intuition)

次の軸は、認識の方向性です。
これは、自分が物事を見るときにどのような情報に注目するかという軸。
そして、認識の方向性には、感覚型と直観型の2つのタイプがあります。

感覚型とは、現実的で具体的な情報を取り入れる性質です。
このタイプは、五感を使って目に見える事実や詳細に着目します。
感覚型はアルファベットのSで表現されます。

次に、直観型とは、想像的で抽象的な情報に目を向ける性質です。
直感型は、直観によって物事の奥にある意味や繋がり、可能性を見出すタイプです。
MBTI診断では、直観型をアルファベットのNで表します。

③判断の方向性

思考型(T:Thinking) ⇔ 感情型(F:Feeling)

3番目の軸は、判断の方向性です。
この軸は、自分が意思決定をするときにどのような基準を重視するかという指標です。
そして、判断の方向性には、思考型と感情型の2つのタイプがあります。

思考型とは、論理的で客観的な判断の仕方です。
このタイプは、事実や原理、法則に基づいて物事を分析し、合理性や効率性を優先します。
思考型は、アルファベットのTで表現されます。

次に、感情型とは、主観的で人間的な判断の仕方です。
こちらは、価値観や感情、人間関係に基づいて物事を評価し、調和や協調性を優先するタイプです。
MBTI診断では、感情型をアルファベットのFで表します。

④行動の方向性

判断型(J:Judging) ⇔ 知覚型(P:Perceiving)

最後の軸は、行動の方向性です。
これは、自分が物事に対してどのような態度をとるかを表す軸です。
行動の方向性には、判断型と知覚型の2つのタイプがあります。

判断型とは、計画的で決断力のある性質です。
このタイプは、目標や期限を設定し、物事を整理し、結果を出すことに重きを置きます。
判断型は、アルファベットのJで表します。

次に、知覚型とは、柔軟で適応力のある性質です。
このタイプは、流れに任せて物事を進め、新しい情報や可能性に開かれ、変化を楽しむことに重きを置きます。
知覚型はアルファベットのPで表します。

MBTI診断 16種類の性格タイプ

MBTI診断 16種類の性格タイプ

MBTI診断では、先ほど紹介した4つの軸を組み合わせて、計16種類の性格タイプを設定します。
ここでは、それらの性格タイプについて、解説します。

アルファベットの組み合わせ

MBTI診断の各軸には、2つの対立する傾向があります。
診断では、回答者がどちらにより近いかを判定します。

例えば、興味関心の方向性の軸では、自分は人と接することでエネルギーを得る外向的なタイプ(E)か、自分の内面に向き合うことでエネルギーを得る内向的なタイプ(I)かを判定。
このようにして、4つの軸から性格タイプを表す4つのアルファベットを決めます

MBTI診断のアルファベットの組み合わせ方は、以下の通りです。

  • 1文字目は、E(外向的) or I(内向的)
  • 2文字目は、S(感覚型) or N(直観型)
  • 3文字目は、T(思考型) or F(感情型)
  • 4文字目は、J(判断型) or P(知覚型)

16タイプの性格特性

4つのアルファベットを組み合わせて、以下の16タイプを設定します。

  • ESTJ型 外向的+感覚型+思考型+判断型
  • ESTP型 外向的+感覚型+思考型+知覚型
  • ESFJ型 外向的+感覚型+感情型+判断型
  • ESFP型 外向的+感覚型+感情型+知覚型
  • ENTJ型 外向的+直観型+思考型+判断型
  • ENTP型 外向的+直観型+思考型+知覚型
  • ENFJ型 外向的+直観型+感情型+判断型
  • ENFP型 外向的+直観型+感情型+知覚型
  • ISTJ型 内向的+感覚型+思考型+判断型
  • ISTP型 内向的+感覚型+思考型+知覚型
  • ISFJ型 内向的+感覚型+感情型+判断型
  • ISFP型 内向的+感覚型+感情型+知覚型
  • INTJ型 内向的+直観型+思考型+判断型
  • INTP型 内向的+直観型+思考型+知覚型
  • INFJ型 内向的+直観型+感情型+判断型
  • INFP型 内向的+直観型+感情型+知覚型

それぞれのタイプの性格特性は、4つの軸を考慮した上で設定されます。

キャラクターの設定

現在、MBTI診断が多くの人に親しまれている大きな理由は、キャラクターの設定です。
先ほど紹介した通り、性格特性を4つ組み合わせた場合、多くの人には各タイプの違いをなかなか認識できません。
その違いを、キャラクター設定によって分かりやすくしています。

分析家タイプ(NT型)

分析家タイプ(NT型)とは直観型(N)と思考型(T)の指標を持つ性格タイプの総称です。
このタイプには、建築家(INTJ)、論理学者(INTP)、指揮官(ENTJ)、討論者(ENTP)の4種類があります。

建築家(INTJ)分析的で独創的な思考を持ち、効率的に行動するタイプ。
自信と独立心が強く、自分の考えや信念に忠実。
しかし、感情や人間関係への関心が薄く、冷淡や無神経に見られやすい。
論理学者(INTP)好奇心旺盛で知的な思考を持ち、本質や理論を探求するタイプ。
創造力や想像力が豊かで、革新的な解決策を見つける。
しかし、実務的で退屈な仕事には興味がなく、頑固や批判的になりがち。
指揮官(ENTJ)戦略的で計画的な思考を持ち、変化に強く、全体を客観視できるタイプ。
リーダーシップや決断力が高く、目標や期限、結果に重きを置く。
しかし、感情や人間関係を軽視したり、自分の意見を押し付ける傾向がある。
討論者(ENTP)知的で挑戦的な問題に対して型破りな新しい解決策を見出すタイプ。
好奇心旺盛で、者やシステム、科学の法則などを理解しようとする。
しかし、物事を先延ばしにしたり、ルールや規則を嫌う傾向がある。

外交官タイプ(NF型)

外交官タイプ(NF型)とは、直観型(N)と感情型(F)の指標を持つ性格タイプの総称です。
このタイプには、提唱者(INFJ)、仲介者(INFP)、主人公(ENFJ)、広報運動家(ENFP)の4種類があります。

提唱者(INFJ)物静かで神秘的だが、人々を非常に勇気づける飽くなき理想主義者。
効率的に行動するとともに、他人の感情や動機を直観的に理解できる。
しかし、感情や人間関係への配慮が欠ける面もある。
仲介者(INFP)詩人肌で親切な利他主義者。
物事のためなら懸命に行動し、想像力豊かで、自分の価値観や感情を重視。
しかし、批判を受け入れられないことや、集中するのが苦手な面もある。
主人公(ENFJ)理想世界を実現しようとするリーダータイプ。
人類や未来など、大きなスケールのビジョンが行動の原動力。
リーダーシップが高く、周りの人の能力や才能を見抜くことに長けている。
しかし、自分の意見を押し付ける傾向が強い。
広報運動家(ENFP)物事の実現可能性に目を向け、独創的な発想をするタイプ。
情熱的で温かく、人の気持ちを敏感に察する。
しかし、物事にルーズで、ルールや規則に反発する傾向がある。

番人タイプ(SJ型)

番人タイプ(SJ型)とは、感覚型(S)と判断型(J)の指標を持つ性格タイプの総称です。
このタイプには、管理者(ISTJ)、擁護者(ISFJ)、幹部(ESTJ)、領事(ESFJ)の4種類があります。

管理者(ISTJ)真面目で責任感のあるタイプ。
事実や論理に基づいて判断し、計画的に行動する。
信頼性が高く、ルールや伝統を尊重。
しかし、柔軟性に欠け、新しいものに対して懐疑的な行動をとる。
擁護者(ISFJ)周りの人に対して思いやりのあるタイプ。
相手の求めていることに敏感で、自分の犠牲にしても尽くそうとする。
観察力が高く、感情的に物事をとらえる。
しかし、自分自身を過小評価したり、批判を受け入れられない面がある。
幹部(ESTJ)リーダーシップのあるタイプ。
戦略的で計画的な思考を持ち、変化に強く、全体を客観視できる。
決断力が高く、目標や期限を設定し、結果を出すことに重きを置く。
しかし、人間関係への配慮は乏しく、自分の考えを押し付けがち。
領事(ESFJ)周りの人に対して協調性を持つタイプ。
人から注目されるのが好きで、周りへの感謝の気持ちを忘れない。
自分の属している組織を大切にし、社会的な地位を重視する。
しかし、自分と違った意見を持つ人とは強く対立する面もある

探検家タイプ(SP型)

探検家タイプ(SP型)とは、感覚型(S)と知覚型(P)の指標を持つ性格タイプの総称です。
このタイプには、巨匠(ISTP)、冒険家(ISFP)、起業家(ESTP)、エンターテイナー(ESFP)の4種類があります。

巨匠(ISTP)手先が器用で、物事の仕組みや原理を理解するのが得意なタイプ。
現実的で合理的な思考を持ち、問題解決に長けている。
しかし、感情への配慮は乏しく、ルールや伝統に縛られない。
冒険家(ISFP)芸術的で感受性が高いタイプ。
自分の感情や価値観を大切にし、美や調和を求める。
観察力が高く、物事を抽象的や感覚的にとらえようとする。
一方で、批判を強く拒絶し、集中するのが苦手。
起業家(ESTP)チャレンジや冒険を好むタイプ。
直感や感覚を頼りに行動し、新しい経験や刺激を求める。
コミュニケーション能力が高く、周りの人を引き付ける魅力がある。
しかし、気まぐれで自分勝手に行動する一面もある。
エンターテイナー(ESFP)人前に出て、周りを楽しませることに喜びを感じるタイプ。
情熱的で心温かく、人の気持ちを察するのが得意。
美的センスに優れ、独創的な考えを持つ。
しかし、自分と違った意見には、徹底的に抵抗する。

MBTI診断の活用方法

MBTI診断の活用方法

MBTI診断の活用方法について、3つの視点から紹介します。

自分の性格タイプを知る

MBTI診断の結果から、自分の強みや弱み、価値観や動機づけ、ストレスや職場適応などを理解できます。
これにより、自分に合った目標やキャリアを設定したり、自分の成長に必要なスキルや習慣を見つけられます。

相手の性格タイプを知る

相手の性格タイプを知ることで、コミュニケーションや協働の方法を見つけられます。
また、相手の特徴やニーズを理解し、それに合わせた働きかけやフィードバックも可能です。
さらに、異なるタイプとの相互理解や協力が図れ、チームのパフォーマンス向上やメンバーの満足度向上につなげられます。

チームや組織で活用する

MBTI診断の結果は、チームや組織でも活用できます。
各メンバーの性格タイプを把握することで、適材適所への人材配置や役割分担、情報共有の仕組み構築が行えます。
また、リーダーシップや対立関係の解消、多様性の実現にも役立ちます。

まとめ

性格タイプ

ここまで、MBTI診断について解説しました。
MBTI診断は、自分の強みや弱み、価値観や動機づけなどを理解する有効な方法です。
また、他人の性格タイプを知ることで、コミュニケーションや協力の方法を見つけることもできます。

MBTI診断は、より良い人間関係を築くことに役立つツールです。
ぜひ、自分のタイプを診断してみて、多くの人との良い関係構築につなげていきましょう。

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